首都圏新築分譲戸建の市場動向2020年のまとめ
不動産ビックデータでビジネス展開するスタイルアクト株式会社(東京都中央区、代表取締役:沖有人)は、新築分譲戸建の2020年の売出戸数・契約戸数・在庫戸数・売出価格などの市場動向を発表します。本データは独自に取得したオリジナルデータです。
【概要】
◇年初に過剰在庫を抱えているところにコロナショックが襲ったが、売れ行き好調で在庫が大幅減少となった
◇売出戸数は前年よりも減少して57,331戸、販売戸数は増加して65,104戸、このため在庫は7,773戸減った
◇首都圏の平均売出価格は4,105万円、㎡単価は41.6万円で前年水準を維持した
【詳細】
・年間売出戸数は57,331戸で住宅着工戸数とほぼ同数(売出時期は着工時期とほぼ同じ)
・売出戸数は6月以降伸び悩み、月平均4,660戸水準にとどまった
・年間販売戸数は65,104戸で、緊急事態宣言明けの6月から月平均5,648戸で売出を約1,000戸上回る
・在庫戸数は2019年12月の32,437戸から、2020年12月の24,664戸になり、7,773戸と大幅減少した
・在庫減少戸数は、年間売出戸数は57,331戸と年間販売戸数65,104戸の差分でもある
・在庫戸数は緊急事態宣言明けの6月からの7か月で6,917戸減少している
・売れ行きは首都圏全エリアで一様に改善しており、在庫は前年から21.4~27.9%減少している
・販売月数は首都圏平均で4.9か月まで下がり、売れ行き好調の目安である5か月を割り込んでいる
・中でも都区部の販売月数が4.5か月と最も短く、売出価格の値引き幅も2.2%で最も小さい
・売出価格は年間を通して安定しているが、都区部平均の5,754万円から千葉県の3,273万円まで幅がある
【市場動向の背景】
・年初1月の在庫戸数34,380戸は年間販売戸数が約6万戸の市場では7か月分の在庫で多かった
・年度末の繁忙期を過ぎた3月時点の在庫も33,344戸と依然高く、このタイミングでコロナショックを迎えた
・4・5月はレインズの成約価格が3,200万円台に下がり、値下げでの在庫圧縮を急いだ
・6月以降は、リモートワーク推進で「もう1部屋需要」が生まれ、4LDK主体の分譲戸建ニーズが強まった
・以降は、土地仕入れを控えていたこともあり、売出が減り、販売が増え、在庫圧縮が急速に進んだ
・2020年12月には24,664戸と5か月分の適正在庫に収まっており、売れ行きは順調である
・売れ行きの好転により、販売月数が短くなり、売出価格の値引き幅は小さくなった
・販売月数が短くなることで、竣工後の値引きをする物件が減少し、売出と成約の乖離幅が小さくなりつつある
【データ集】
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