[住まいサーフィン] 保育園に入りにくい駅ランキング(2023年度入園版)公表
-今年も激戦の“保活”、認可倍率ワースト3は今年も特定エリアに集中-
【要旨】
■婚姻数の減少等に伴い出生が低下し都区部全体の0歳人口は減少した(1月1日現在 前年比▲3.9%)
■しかしながら保育園の定員減少も見られ大きな改善は見られない(10月現在 同▲0.1%)
■行政の発表資料では「待機児童」の定義がまちまちで比較が困難、実態と大きく乖離していることが判明
■今年の駅ワースト3は1位篠崎(前年2位)2位西葛西(同1位)3位一之江(同3位)
上位3駅の顔ブレは変化が無いが、ワースト1位の篠崎駅では11.9倍(前年11.2倍)とゼロ歳人口の増加の定員の減少で悪化、一位となった。尚今年も上位4駅は江戸川区となり、同区では区の方針もあり認可保育園への入園は極めて難しい状況が続く。
■行政区ワースト3は1位江戸川区(前年1位)2位大田区(3位)3位台東区(前年7位)
江戸川区では独自の保育ママ制度で0歳時保育をサポートしているが、区全体の保育ママ定員が前年282名(注1)から本年約270人(注2)に減少、同行政区の推計0歳人口は4,619人と保育ママと0歳人口に大きな乖離が見られる。尚、同区では2020年以降住民基本台帳人口の特に日本人人口の減少が続いている。
■大田区もワースト10に2駅がランキング、行政区別でもワースト2位と認可保育園の入園倍率が高い
■物価上昇などから共働きや就業時間の増加を選択する時代に各区民が安心して働けるサービスの拡充が期待される
■また、働きたいが預ける場所が無いから働けない、ということにならないよう婚姻後の新居選びは保育環境も事前に考慮に入れたお家選びが重要である。
分譲マンション購入・売却検討者28万人を有する分譲マンションのセカンドオピニオンサイト「住まいサーフィン」(https://www.sumai-surfin.com/)は、保育園に入りにくい駅ランキング(2023年度入園版)を発表します。「住まいサーフィン」は不動産ビッグデータを活用しコンサルティングを行う、スタイルアクト株式会社(東京都中央区・代表取締役:沖有人)が運営しています。
今回は2023年4月時に、0歳児の保育所潜在需要がどの程度になるかを推計し、保育園に入所しにくい駅、しやすい駅を調査しました。
待機児童数は、「各駅の0歳児の人口」から「各駅の認可保育所を中心とし、区が定める基準を満たす保育サービスを提供する専用施設の0歳児定員」を引いて算出しています。保育サービスの需要は待機児童数で表されますが、この定義は求職中や産休中の需要を含める・含めないなど行政によって基準が異なります。また、通所距離を考慮せず同じ区内であれば利用可と判断されるなど、利用者が実態をつかみづらい面もあります。そのため、本調査では、待機児童数の潜在需要を把握するため、各行政区に対して町丁目毎の0歳児人口の調査を行い、0歳児人口の総数を最大需要と推計し、さらにそれらを駅単位で集計しました。
【調査結果】
【データ作成方法に関する補足説明】
・2022年10月時点各行政区により公表されていた最新データをもとに作成しており、2022年11月現在の速報版となります。
・町丁目ごとの0歳児人口は、各区役所が上記時点で公表している最新データを利用しています。
・一部、町丁目ごとの0歳児人口を公表していない自治体については、行政区単位の0歳児人口の合計を町丁目ごとの0歳児を含む年齢別人口の値を元に按分推計し算出しております。
・駅単位の集計に関しては、当社が独自に定めた駅(実質同一駅を一つにしたもの)を起点に垂直二等分線で各駅間を分割し生成した駅の最寄りとなるエリアごとに0歳児定員、ならびに0歳児人口を集計し、各指標を計算しています。
・今後新設予定の保育園情報も一部含まれます。
・東京23区「0歳児が保育園に入りにくい」駅ランキングは、定員超過数200人以上の駅に限定し集計しています。
・認可保育園ならびに区が定める基準を満たす保育サービスを提供し、専用施設を有する認定こども園、独自基準施設、地域型保育事業なども調査対象に含めております。
・各保育施設の0歳児定員については区が公表する数値がある場合はそれらを利用しておりますが、一部未公表の施設などは当社が独自に調査したものが含まれております。
注1:江戸川区:江戸川区の待機児童の現状と対応策 資料3(2)現在の保育施設数と保育定員数令和3年4月1日現在
注2:スタイルアクトによる同区への独自確認(2022年11月)
なお、スタイルアクトが運営する「住まいサーフィン」では、より詳細な結果発表しています。
https://www.sumai-surfin.com/lab/gakku-child/nurseryschool/